プロサーファーの現在地|福島寿実子 vol.2/日本の“美味しい”を発信しながら、新たなチャレンジを続ける

カリフォルニアに魅了されて移住し、すでに6年が経過。住めば住むほど好きになるここサンディエゴに、昨年新しい拠点を作った。夫婦でレストランをオープンしたのだ。たくさんのローカルに愛されるジャパニーズフードを提供するお店は瞬く間に人気になり、今年2店舗目をオープン。これからを見据える2人の夢とは?


学校がLAにあったこともあり、しばらくはLAの近くで暮らしていた2人。それでも、サンディエゴへの思いは忘れることはなく、昨年の5月、ついにサンディエゴへ移住。グリーンカードを取得できたことも大きなきっかけだった。

「引っ越しと同じタイミングで唐揚げ屋『Tenkatori Miramar』もオープンしました。飲食店に勤めていた経験がある旦那さんがオーナーで、私は裏方の手伝いをしています」

アメリカンスタイルのフライドチキンは以前からあったが、ジャパニーズスタイルはサンディエゴで初めて。それもあってか、ローカルたちの間ですぐに話題に。ラホヤビーチからはわずか5分。サーファーも通う人気レストランになった。

「夢のサンディエゴ暮らしが叶って、本当に楽しい日々です。サンディエゴは人も優しいし、自然がいつも近くにある。住んでみたらさらに好きになりました」と寿実子さん。

今年の6月には『Tenkatori Miramar』の2号店もオープンする予定だが、ビーチフロントに近いためますます海とも近くなれる。毎日の暮らしに海が欠かせない彼女にとって、最高の環境だ。

「子供ができてからサーフィンは週に2回ほど。1回は旦那さんがお休みの時、そしてもう1回は海を通じて仲良くなった、サーフママグループとのミートアップです」

自宅からクルマで10分の場所にあるターマリンサーフパークが最近のお気に入りで、サーフママとはいつもここに集まる。お互いに子供達の面倒を見ながら、交代でサーフィンを楽しむ。この海がきっかけで知り合ったという彼女たちとの時間は、大切な日常のひとつになった。

「初めて誘われた時には緊張しましたが、行ってみたらすごく楽しくて。全員アメリカ人なので、英語の勉強にもなっています。何より、ここに住んでいるって実感できるのも嬉しい」

毎日、5歳になる娘を幼稚園に送り届けた後は、デイケアサービスのあるスポーツジムに息子を預けてトレーニング。午後には事務的な仕事を済ませ、娘をピックアップに行く。その帰りに海へ立ち寄り、子供達とビーチで遊ぶのが寿実子さんの日課だ。

「彼の仕事を手伝う前は、サーフスクールをしたり、ヴィンテージファブリックを使ったボードケース作りをしていました。キッズサーフスクールは現在進行形で、暖かい日にゆる〜くやっています。ボードケースは大々的に宣伝していないのですが、海で見て声をかけてくれる人も多くて。
ハンドメイドなので時間はかかりますが、クチコミで広がっていったのが嬉しかったです。2人目ができてからはなかなか作る時間がないですが、今後はもっとサーフィンに関わる仕事もしたいと模索中です」


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